むかしむかし……と、言ってもそれほど昔でないむかし。
ある世界のある場所では、「言ってはいけない言葉があり、その言葉を言ったら叩かれる」という伝承が伝わっていました。
それを聞いた、悪ケミたん。
「そんなものは伝承よっ!MMRよっ!」と言って、子バフォが止めるのも聞かずその言葉を叫んでしまったのです。
「ぬるぽ」
するとどうでしょう!
悪ケミたんが叫んだ瞬間、背後から大きく「ガッ!」という音が聞こえて何かが悪ケミたんの後頭部に命中したのです。
悪ケミ 「ふぇ……目が回る〜〜」(××)
子バフォ「だから止めたほうがいいと何度も……」
某ケミ 「このあたりにぼにうピッチャー飛んでこなかったデスか?」
こんな事があってから、どうやらこの伝承は本当らしいという事が分かったのですが、分かれば分かったでやりたい馬鹿者というがでて来るもので……
剣「なぁ、弓の」
弓「どうした剣の」
剣「最近話題なっている、言ってはいけない言葉って知っているか?」
弓「『ぬるぽ』だろ?言ったからと言って殴るなよ」
剣「ここで殴っても仕方ないだろう。大体『ぬるぽ』ごときで毎日殴られていたら騎士殿の萌えポーズ追求など出来るかっ!」
弓「よく言った弓の。そうよな。ただの伝承だからな!
まぁ、伝承に疎い騎士殿ぐらいだろう。引っかかるのは」
二人して笑っているときに、どろどろとした背景と共に第三者の声が聞こえてきました。
???「そうだな……ただの伝承だからな……」
剣&弓「!!!……どうなさいました?騎士殿?そんなに楽しい顔をして」
騎士殿「いやな、お前らと同じく言って散々他のものに「ガッ!」と叩かれてな。
やっぱり伝承は守らないといけないよな……」
剣 「うわぁ……」
弓 「みんな考えるのは同じだったか……って騎士殿。その剣は本気モード……」
騎士殿「いや、やつあたりなんかじゃないぞ。
何しろ伝承だからな。守らないと。うんうん。そういってみんな私を叩いていったんだ。仕方ないよな……」
騎士殿「ブランディッシュスピアー!!」
剣 「これは『ガッ!』では無くて……」
弓 「『ズガッ!』だが、八つ当たりの騎士殿も萌え〜〜」
こうして、人はおろか魔族にすら知られるようになった「言ってはいけない言葉」。
そこである一人の馬鹿がふとこんな事を考えました。
「誰かが『言ってはいけない言葉』を言うから、他の誰かに叩かれるんだよな。
では、世界の住民全員が『この言葉』を言ったら誰が叩くんだ?」
馬鹿げた妄想ですが、人も魔族もその問いの答えが知りたくて、皆が一致してその『言ってはいけない言葉』を言うことにしました。
「「「ぬるぽっ!!」」」
するとどうでしょう!
【 こちらはミッドガルド放送局です 】
【 ガッ! 】
住人全てに天の声が聞こえたと思ったら、緊急メンテナンスで全員締め出され、馬鹿な事をしないようにと人と魔族がいがみ合うようにプログラムされてしまいましたとさ。
いいですか。
言ってはいけない言葉は本当に言ってはいけないんですよ。
え?私も「ぬるぽ」と言ってる?
だから貴方にこの話を……あ、その光になるハンマーはいやぁぁぁ……
ガッ!
あとがきみたいなもの
旧約聖書のバベルの話をこんな馬鹿話にしてしまう私の沸いた脳みそに乾杯。